本記事では、お家にウッドデッキがあり、気がづいたら、色あせている!苔が生えている!ヒビが入っている!メンテナンス方法が分からない方に向けて、ウッドデッキのメンテナンス方法と、実際にメンテナンスする場合のポイントを紹介していきます。
ウッドデッキ素材(天然木と人工木)のメリットとデメリット
ウッドデッキの素材には、天然木と人工木があります。
♦天然木
・木の風合いや味がある
・経年での変化を楽しめる
・メンテナンスを怠ると、ボロボロになる
♦人工木(素材が木材と樹脂を混ぜたものです)
・メンテナンスが楽
・天然木より腐食しにくい
・割れやささくれがない(裸足OK、ペットにも安心)
・木目や風合いの経年変化は味わえない
・表面が天然目に比べ熱くなりやすい
今回は、天然木を使っているウッドデッキのメンテナンス方法を紹介していきます。
※施工後写真でツヤがある箇所(隣地側)は、以前の造膜タイプの塗料が落とせていなかった失敗点です。
劣化事例
①色あせ
②苔
③ヒビ
①色あせ
原因:紫外線の影響
対策:木材保護塗料を塗装することで、木目や風合いが復活します
②苔
原因:ウッドデッキ表面の風通しの悪さ
植木鉢など置いてある場合に、ウッドデッキの表面と植木鉢の底面が、常に湿ったままで苔が生えてしまう
対策:植木鉢は台などにのせ、風通しをよくする
③ヒビ、反り
原因:砂埃の放置(乾燥と木を腐敗させる菌を含むため)
対策:砂埃をほうきで掃除する
おすすめの木材保護塗料
「大阪ガスケミカルのキシラデコール」がおすすめです。
・1971年に日本に上陸し、2021年で日本発売50周年を迎えた歴史ある塗料
・数々の文化財や公共施設などに採用実績あり
・油性で、水性よりも耐久性・耐候性が高い
・木材内部に浸透して、防腐・防カビ・防虫効果を発揮
・天然木の木目や風合いを生かした塗装が可能
キシラデコール塗装の頻度
1回目の塗り替えは、目安として2~3年後に再塗装
以降は5年毎を目安に再塗装
塗料の種類(浸透タイプと造膜タイプ)
塗料には、キシラデコールのような「浸透タイプ」とウレタン樹脂塗料などの「造膜タイプ」があります。
造膜タイプとは、膜をつくる塗料のこと(一般的な塗料のイメージ)。
♦造膜タイプのメリット・デメリット
・木の表面に膜をつくるため、浸透タイプに比べ、耐久性・耐候性・耐水性が高い
・木の表面に膜をつくるため、木が呼吸できなくなり、割れの原因になる
・天然木の木目や風合いがなくなる
・ツヤっと光沢のある仕上りになる(天然木の印象からかなり変わる)
個人的には、「造膜タイプ」の塗装よりも、キシラデコールのような「浸透タイプ」がおすすめです。革製品や天然木などの経年変化による風合い、環境や使い方で様々な味がでる素敵な特徴が好きだからです。
ちなみにですが、前回油性を塗った場合は油性の塗料を選びましょう。
前回水性を塗った場合は水性の塗料を。
理由:水と油の関係上、上手く塗料同士が密着しないため、せっかく塗装をしても剥がれやすく、効果が最大限に発揮できないからです
※表面に前回の塗料が残っていないようならどちらでもOK(=ボロボロ)
塗装に必要な道具について
・ほうき、デッキブラシ
・高圧洗浄機(ホースでも可)
・紙やすり
・マスカー(養生に使用)
・マスキングテープ(養生に使用)
・刷毛(塗料が油性なら油性用の刷毛)
・ローラーセット
・塗料
・マイナスドライバー(塗料の缶を開けるのに使用)
塗装の手順と工程
1日目
清掃→水洗い→乾燥
2日目
清掃→下地処理→養生→清掃→塗装(1度目)→乾燥
3日目
清掃→塗装(2度目)→乾燥
♦清掃
ほうきで砂埃を落とす
♦水洗い
ほうきで落ちなかった汚れや苔をデッキブラシで落とす
♦下地処理
以前施工した造膜塗装がある場合
粗目の紙やすり(#80~#100)で、以前の塗装を落とす。
目的(浸透タイプ塗装の場合):しっかり浸透させるため
目的(造膜タイプ塗装の場合):しっかり密着させ、剥がれにくくするため
今回が初塗装の場合は、紙やすり(#240~#400)で全体的に軽くやすります
目的:仕上りをキレイにするため
・紙やすりの番手は、粗目(#80)からはじめ、だんだん細かい目に変えていく(#400)
・表面に傷を付ける、軽く毛羽立つくらいでOK
・木目に沿ってやする
※木目に沿ってやすらないと横傷が目立ってしまうため
♦養生
塗装をするときに、塗装箇所以外に塗料がつかないようにするため
例)水切りや樋など
養生はささっと済ませたくなりますが、しっかり時間をかけましょう。
腕のいい職人さんほど、時間をかけてきっちりと養生されます。
♦清掃
塗装前に一度、清掃します
ここではやすった木の粉や養生のときにでたビニールなど落ちている場合があるため
♦塗装
缶を開ける前に、傾けたりして中身をしっかり混ぜましょう
塗装のローラーセットを使い、全体的に塗っていきます
ローラーで塗りにくいところに刷毛を使いましょう
・薄く塗り広げましょう
※ベタ塗りはむらになるため注意
・ローラーや刷毛に含む塗料の量を、垂れてこないくらいにしごいて調整する
塗装をしたあとは、塗装面に何も置かないように、歩かないようにしてください。
表面が乾いて固まっているようでも、中が乾いていない場合があります。
この要領で2回目も塗ってください。
※塗料が余るようであれば3回目も塗装してもOKです
自分で塗装すれば、10万円以上の節約に!
ウッドデッキに色々ものが置いてあると、いざ物を移動させたときに初めて劣化していることに気づいたりします。定期的に砂埃を落とすことで劣化にも気づきやすくなり、手遅れの状態になる前にメンテナンスできます。
参考にですが、ダック家のウッドデッキは約5.4㎡です。
・業者に依頼した場合、約35,000円
・自分で施工した場合、約8,000円
<内訳>
キシラデコール1.6L 約6,000円
その他(やすり、マスカー、刷毛、ローラーセット) 約2,000円
<結果>
27,000円も節約できますね(塗装のみ、補修する箇所がない場合)
天然木の場合は、メンテナンスをすることで、風合いがとても素敵になります。しかし毎回業者に依頼をするとかなりの出費になるので、ぜひ一度チャレンジをしてみてください♪
(15年で4回の場合、自分で塗装をすると、108,000円も節約できますよ)
コメント